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SNS、広告、広報、Webサイトの役割が重複しているとき、どう整理すればよいか:PESOモデルを媒体一覧で終わらせない

  • 7月17日
  • 読了時間: 16分

更新日:7月23日

本記事の要点

PESOは、Paid、Earned、Shared、Ownedという四つの媒体群を整理する枠組みです。しかし、「PaidはInstagram広告」「Earnedは新聞掲載」「SharedはSNS投稿」「Ownedは観光サイト」と並べるだけでは、媒体一覧を作ったことにしかなりません。


観光施策で必要なのは、先に解くべき課題と対象者を定め、対象者の認識や行動にどのような変化が必要かを整理することです。そのうえで、各媒体群に異なる役割を持たせ、次の媒体へ何を引き渡すか、何を成果として測るか、どの条件で続けるか・変えるか・止めるかまで決めます。


本記事では、次の例を中心に、PESOを媒体分類から意思決定の仕組みへ変える方法を整理します。

  • 課題:地域名は知られているが、具体的な訪問理由が想起されない

  • 必要な作用:旅行先の選択肢を具体化し、第三者の評価によって選択の妥当性を補強する

  • Owned:季節・目的別に、訪問判断に必要な情報を整える

  • Earned:専門媒体、旅行者レビュー等によって信頼を補強する

  • Shared:訪問者の具体的な体験を、他の検討者にも届く形で再流通させる

  • Paid:反応が確認されたテーマを、適切な対象へ拡張配信する

  • Outcome:旅行先候補への追加、地域名・テーマの検索、訪問意向等の変化

  • Impact:来訪者数、旅行消費額、閑散期需要等の変化

ここまでつながって初めて、PESOは戦略の一部として機能します。


この記事を確認すべき人

特に確認する価値が高いのは、次のような自治体、観光DMO、観光協会、地域商社、地域事業者です。

  • 広告、SNS、公式サイト、広報を別々の担当者・受託者が運用している

  • PESOの表は作ったが、各媒体の関係や優先順位を説明できない

  • Instagram広告、プレスリリース、UGC企画、特集ページを同時に実施しているが、一つの課題に向かっているか分からない

  • 媒体ごとの表示回数や投稿本数は報告されるが、旅行者の認識・行動の変化が分からない

  • 毎年度、四つの媒体群へ均等に施策を置くことが目的化している

  • 広告を増やすべきか、公式サイトを直すべきか、PRを優先すべきか判断したい

  • 委託仕様書、年度計画、報告会議を媒体別から課題別へ見直したい


典型的な失敗は、四つの欄を埋めて終わること

PESOを浅く使うと、次のようになります。

媒体群

施策

Paid

Instagram広告

Earned

新聞掲載

Shared

SNS投稿・UGC

Owned

観光サイト

分類としては誤りではありません。しかし、この表だけでは次の問いに答えられません。

  • 誰の、どの認識や行動を変えるのか

  • 地域側が解くべき問題は何か

  • 公式サイトで何を伝え、広告はどのページへ送るのか

  • 旅行者の投稿から何を学び、公式情報へどう反映するのか

  • 媒体同士がどの順序・条件で関係するのか

  • 何が変われば成功と判断するのか

  • 反応がなければ、媒体、内容、対象、商品・受入条件のどこを見直すのか

この状態では、四つの担当者や委託業務を同じ表に載せただけです。各媒体で投稿本数、掲載件数、表示回数、フォロワー数を追っても、地域の課題が解消したかは分かりません。


先に「必要な作用」を定める

課題と成果の間には、「対象者に何が起きれば、成果へ近づくのか」という段階があります。本記事では、これを必要な作用と呼びます。


例えば「認知度を上げる」という表現だけでは、次に必要な変化を特定できません。

  • 地域名を初めて知ってもらう必要があるのか

  • 知っているが、何ができる場所か分からないのか

  • 行きたいが、交通、費用、営業状況への不安があるのか

  • 比較候補には入るが、第三者の評価がなく決め切れないのか

  • 予約可能な商品や販売先が見つからないのか

  • 一度訪れた人が、次の季節の訪問理由を知らないのか


必要な作用は、それぞれ異なります。候補としては、選択肢を具体化する、不確実性を減らす、第三者の信頼を移す、思い出す頻度を高める、予約・購入を可能にする、次回訪問の理由を提示する、といったものがあります。


PESOの各欄を埋める前に、この作用を一つか二つに絞らなければ、四つの媒体群が同じ一般的な観光情報を繰り返す可能性があります。


例:「地域名は知られているが、具体的な訪問理由が想起されない」

ここからは、冒頭の例を詳しく見ます。


1.課題を言い換えず、根拠を確認する

「知られているが、訪問理由が想起されない」という診断には、根拠が必要です。認知度調査、旅行先検討調査、検索語、公式サイト内検索、相談内容、レビュー、旅行会社・宿泊事業者への聞き取り等を組み合わせます。

地域名の認知が高くても、広告のクリック率が低いだけで「訪問理由がない」とは断定できません。広告表現や配信対象が合っていない可能性もあります。反対に、地域名の検索は多いものの、「季節+体験」「家族+滞在」「雨天+過ごし方」等の具体的な検討へ進んでいなければ、選択肢の具体化が不足しているという仮説を置けます。

この段階では、まだ事実ではなく、検証対象となる課題仮説です。


2.必要な作用を定める

この例では、必要な作用を次の二つに置きます。

  1. 選択肢の具体化:いつ、誰と、何をし、どの程度の時間・費用で過ごせるかを、旅行者が自分の条件に照らして判断できるようにする

  2. 第三者による妥当性の補強:地域側の自己評価だけでなく、専門媒体、旅行者、事業者等の具体的な評価を確認できるようにする

この二つが定まると、四つの媒体群に同じ役割を持たせる必要がないことが分かります。

3.各媒体群の役割を定める

媒体群

この課題で担う役割

実施例

次へ引き渡すもの

Owned

訪問判断の基準となる情報を整える

季節・目的・同行者別の過ごし方、所要時間、費用、交通、営業・予約条件、雨天時の代替案

説明可能なテーマ、詳細ページ、問い合わせ・予約先

Earned

地域側の主張を第三者の視点から補強する

専門媒体による取材、旅行者レビュー、専門家・事業者による具体的評価

引用・参照できる評価、懸念点、外部から見た選ばれる理由

Shared

具体的な体験を再流通させ、反応と疑問を把握する

旅行者の投稿、コメント、共同投稿、コミュニティ内の共有、許諾を得た体験紹介

保存・共有された題材、質問、反論、使われた表現

Paid

既に一定の反応が確認された題材を対象者へ広げる

反応の良い季節・目的別テーマの広告、検索広告、再接触配信

対象別の反応差、詳細閲覧、候補追加・予約等の検証データ

ここで重要なのは、四つの媒体群を同時に動かすことではありません。Ownedに訪問判断情報がないままPaidで到達だけを増やせば、旅行者は判断できません。第三者の評価が必要な課題なのに、地域公式アカウントの投稿だけを増やしても、自己評価の反復になる可能性があります。


反対に、専門媒体掲載や旅行者投稿から「何が評価され、何が不安視されたか」が分かったら、その内容をOwnedの説明改善へ戻せます。Sharedで質問が集中した交通・季節・服装等の情報を公式サイトへ追加し、改善後のページをPaidの遷移先にします。この引継ぎが、媒体の並列運用と統合運用の違いです。


Paidは、弱い説明を補う打ち手ではない

Paidは、広告費を投じて到達範囲や接触頻度を増やせる媒体群です。しかし、訪問理由が具体化されていない状態で配信量だけを増やすと、曖昧な説明を多くの人に見せることになります。


本記事の例では、次の順序が考えられます。

  1. Ownedで複数の具体的テーマを用意する

  2. 検索、サイト閲覧、問い合わせ、Sharedでの反応から、対象者が理解・保存・検討したテーマを確認する

  3. Earnedで得られた第三者の評価や懸念点を確認する

  4. 反応の理由を仮説化する

  5. 対象、期間、予算、遷移先を限定してPaidで検証する

  6. 詳細閲覧、候補追加、予約先への移動等を確認し、継続・変更・終了を判断する

広告の反応が良いことは、来訪増加の証明ではありません。ただし、複数テーマのうち、どの説明が対象者の具体的な検討へ進みやすいかを確認する材料にはなります。


Earnedは「新聞に載ること」ではなく、誰の信頼を借りるか

Earnedを掲載件数で管理すると、「新聞掲載一件」「Webメディア掲載三件」のような実施結果だけが残ります。しかし、掲載媒体の読者、取り上げられた論点、第三者性、検索・参照の持続性は同じではありません。


訪問理由を具体化する課題では、全国紙への短い掲載より、対象者が参照する専門媒体の詳しい記事、旅行者の具体的なレビュー、テーマを理解する専門家の評価の方が役立つ場合があります。反対に、安全性や公共性の説明では、行政・公的機関の情報が重要になる場合もあります。


確認すべきなのは、掲載数ではなく次の点です。

  • 誰が旅行判断の際に参照する第三者か

  • どの主張・不安に対して信頼を補う必要があるか

  • 編集上独立した掲載か、有料企画か

  • 地域側が内容を統制できないことを受け入れられるか

  • 誤りがある場合の確認・訂正方法があるか

  • 掲載後も検索・共有・公式情報の改善へ利用できるか

広告や有料タイアップをEarnedとして扱うと、第三者性を誤認させるおそれがあります。費用や編集権限の実態に応じて、Paidとの境界を明示する必要があります。


Sharedは「投稿してもらうこと」だけではない

Sharedには、公式・旅行者・事業者の投稿、コメント、共有、共同制作、コミュニティ内のやり取り等が含まれます。UGCの件数を増やすことだけが目的ではありません。


この例で価値があるのは、旅行者が「誰と、いつ、何を、どう過ごしたか」を具体的に表現し、次の旅行者が自分の条件へ置き換えられることです。また、コメントや質問は、公式情報で不足している説明を見つける材料になります。


ただし、旅行者の投稿は地域側が保証する公式情報ではありません。営業時間、価格、交通、危険情報等は古くなる場合があります。Sharedで生じた関心を、最新性と責任主体を明示したOwnedへ戻す必要があります。写真・文章の再利用では、投稿者の許諾、表示方法、プラットフォーム規約等も個別に確認します。


Ownedは「観光サイトを持っていること」ではない

Ownedの有無は、サイトやメールを保有しているかではなく、対象者の判断に必要な情報を、自組織の責任で蓄積・更新できるかで確認します。


訪問理由が想起されないという課題に対して、施設一覧とイベント一覧だけを掲載しても、旅行者が自分の条件に合う過ごし方を組み立てられるとは限りません。少なくとも、次のような判断情報が候補になります。

  • 季節、時間帯、同行者、関心別の過ごし方

  • 所要時間、移動方法、料金の目安

  • 営業日、予約要否、年齢・人数・天候等の条件

  • 選択肢の違いと組み合わせ方

  • 旅行者が迷いやすい点、期待と異なりやすい点

  • 最新情報の確認先、予約・購入先

  • 第三者の評価を参照できる出典

Ownedは地域側が都合のよい説明だけを置く場所ではありません。選ばない判断にも必要な条件を示すことで、期待とのずれや現地での不満を減らせる場合があります。


媒体別の数字ではなく、共通の成果へ接続する

PESOを一つの仕組みとして運用する場合も、媒体別の実施量は確認します。ただし、それだけを成果とはしません。

階層

確認例

注意点

Output(実施結果)

記事本数、掲載件数、投稿数、広告表示回数、ページ公開数

業務が実施されたかは分かるが、旅行者の変化ではない

短期Outcome

対象者による詳細閲覧、テーマ別検索、保存、比較候補への追加、訪問意向、問い合わせ、予約先への移動

複数の外部要因があり、単純な前後比較だけで因果は断定できない

中期Outcome

旅行計画への組込み、予約、参加、来訪、再接触・再訪意向

予約・来訪まで時間差があり、媒体をまたいで把握できない場合がある

Impact

来訪者数、旅行消費額、滞在時間、閑散期需要、地域事業への波及

情報発信以外に、商品、価格、交通、供給、天候等の影響を受ける

「旅行先候補への追加率」は、調査で候補集合に入った割合を確認する方法があります。「検索増加」は、地域名だけでなく、地域名と季節・体験・宿泊等の組合せを継続して確認できます。「訪問意向」はアンケートで把握できます。

ただし、いずれも測定しただけで施策の因果効果が確定するわけではありません。広告接触者と非接触者の比較、複数地域・期間の比較、質問文・対象者の統一等によって検証の精度を高められますが、完全な識別が難しい場合もあります。「検索が増えたので広告が来訪を増やした」と飛躍しないことが必要です。

詳しい指標階層は「観光施策のKGI・KPIはどう設計すべきか」、実施結果と成果の区別は「アウトプットとアウトカムを混同しない観光事業評価」で整理しています。


反応が悪いとき、広告費だけを増減しない

結果が想定を下回った場合、どの段階で止まっているかによって判断を変えます。

観察された状態

考えられる論点

確認・変更候補

広告の到達はあるが、詳細閲覧が少ない

対象、第一印象、具体性が合っていない

対象者、テーマ、表現、広告面を見直す

詳細閲覧はあるが、滞在・比較・保存が少ない

判断情報が不足している

内容、構成、費用・時間・条件、比較情報を見直す

保存・検索は増えたが、予約先へ進まない

販売条件や不安解消に問題がある

予約可能性、価格、空き、交通、問い合わせ対応を確認する

予約先へ進むが、予約・来訪が増えない

販売先、供給、商品、時期に問題がある

販売データ、離脱、満席、休業、商品条件を確認する

来訪は増えたが、消費・滞在が伸びない

現地の選択肢・購入機会に問題がある

滞在中の案内、営業、組合せ、決済等を確認する

反応はあるが、対象外の時期に集中する

需要平準化の条件とずれている

配信時期、対象、商品提供期間、在庫を見直す

情報発信で解けない問題もあります。交通が確保できない、予約可能な商品がない、繁忙期に供給余力がない、価格と体験内容が合っていない場合、PESOを精緻化しても根本問題は解消しません。情報発信と販売の違いは「観光庁『観光コンテンツ販路構築の手引き』から読む、情報発信と販売チャネルを混同しない考え方」も参照してください。


実務では、九つの項目を一枚にする

PESOを年度計画、委託仕様書、会議で使う場合は、四つの欄だけではなく、少なくとも次の九項目を一枚にします。

項目

記載する内容

1.公共・事業上の目的

旅行消費、閑散期需要、再来訪、住民への影響等、最終的に改善したいこと

2.対象者と現在の状態

誰が、何を知り、何を知らず、どこで判断を止めているか

3.課題の根拠

調査、検索、閲覧、予約、聞き取り等から何が確認できるか

4.必要な作用

対象者の認識・判断・行動に、どのような変化が必要か

5.PESO別の役割

各媒体群が何を担い、何を担わないか

6.媒体間の引継ぎ

何を次の媒体・担当者へ渡し、どの情報を戻すか

7.実行責任

企画、制作、事実確認、公開、広告、取材対応、権利処理、データ管理を誰が担うか

8.成果と測定方法

Output、Outcome、Impactを何で、いつ、どの限界を付して確認するか

9.判断条件

どの条件で拡張、継続、修正、統合、停止するか

全ての施策でPaid、Earned、Shared、Ownedを一つずつ実施する必要はありません。課題と必要な作用によっては、Ownedの改善だけを優先する、EarnedとOwnedだけを組み合わせる、Paidを実施しないといった判断も成立します。


組織運用は媒体別報告から課題別判断へ変える

自治体・観光組織では、公式サイト、SNS、広告、広報が別の担当課、事業者、受託者に分かれていることがあります。役割分担自体は問題ではありません。問題は、媒体ごとに目標、データ、報告時期が分かれ、共通の課題に対する判断者がいないことです。


最低限、次を決めます。

  • 一つの課題に対して、全体を統合して判断する責任者

  • 各媒体群が参照する共通の対象者・課題・用語

  • 他媒体へ渡す情報、データ、素材と期限

  • 公式情報の事実確認者と更新責任者

  • 投稿・レビュー等の利用許諾と管理方法

  • 広告アカウント、分析環境、制作物、調査結果の保有・引継ぎ

  • 媒体別の実施報告と、課題別の成果判断を分ける会議運営

会議で「今月はSNSを何本投稿したか」「広告の表示回数はいくつか」を確認するだけでは、PESOを統合したことになりません。「訪問理由が具体化されたか」「どの不安が残ったか」「どの媒体から得た情報を次の施策へ反映するか」「広告を増やす前に何を直すか」を判断できる報告へ変える必要があります。



誤解しやすい点

四つの媒体群をそろえれば、統合マーケティングになる

四つの施策が存在するだけでは統合になりません。共通の課題、必要な作用、引継ぎ、成果判断が必要です。


Ownedから始め、Shared、Earned、Paidの順に必ず進める

本記事の例ではOwnedを基礎に置きましたが、常に同じ順序とは限りません。既に存在するレビューや報道から課題を発見し、Ownedを改善する場合もあります。順序は課題と現状で決めます。


Earnedは無料、Sharedは自然発生である

取材対応、素材準備、関係構築、確認、投稿管理には人員と時間が必要です。インフルエンサーやタイアップに対価を支払う場合はPaidの性質を含みます。費用の有無だけで機械的に分類できない場合があります。


各媒体へ同額の予算を配分すべきである

役割、現状、必要な作用が異なるため、均等配分の根拠はありません。Ownedの情報不足が最大の問題なら、先に整備へ配分する方が合理的です。


すべてを一つの指標へ帰属させられる

旅行者は検索、報道、知人、SNS、公式サイト、販売先等を行き来します。媒体をまたぐ完全な因果帰属ができない場合もあります。計測可能性に合わせて、確定できることと推定にとどまることを分けます。


過剰に反応しなくてよい点

  • PESOを使うために、四つの新規施策を始める必要はありません

  • 四つの媒体群へ同じ予算、同じ人数、同じKPIを割り当てる必要はありません

  • 小規模な組織が、全媒体を内製する必要はありません

  • 全データを一つのシステムへ統合しなければならないわけではありません

  • 既存の媒体分類や組織名を、PESOに合わせて直ちに変更する必要はありません

  • PESOの公式図版を転載しなくても、課題・作用・役割・引継ぎ・成果は整理できます

  • 情報発信で解けない供給、交通、価格、販売、受入れの問題までPESOへ回収する必要はありません


限られた体制では、最も大きな不足を一つ特定し、Ownedの判断情報を直す、Sharedの質問を記録する、広告の遷移先を統一する、といった小さな改善から始められます。


現時点で不明な点

原資料だけでは、個々の地域について次は決まりません。

  • 本当に「認知はあるが訪問理由がない」状態か

  • 誰に、どの訪問理由を提示すべきか

  • どの第三者が対象者の判断へ影響するか

  • どの媒体構成・順序・予算が最適か

  • 検索、訪問意向、予約、来訪への因果効果がどの程度か

  • 内製・外注・関係事業者の最適な分担

これらは、各地域の調査、既存データ、商品・交通・販売状況、担当体制を確認して判断する必要があります。


株式会社Kerzeが支援できる範囲

株式会社Kerzeは、PESOの四分類を導入すること自体ではなく、観光事業の課題、対象者、必要な作用、媒体の役割、成果指標、会議での判断を一続きに整理する支援が可能です。

具体的には、既存媒体・委託業務の棚卸し、媒体間の引継ぎ、公式情報の更新責任、KGI・KPI、報告様式、継続・変更・終了条件、内製・外注・関係者間の分担等を整理します。新しい広告やSNSを増やす前に、現在の施策が同じ課題へ接続しているかを確認することも支援範囲です。


まとめ

PESOを「Paidは広告、Earnedは新聞、SharedはSNS、Ownedは観光サイト」と整理するだけでは、媒体一覧にとどまります。


観光施策で必要なのは、次の順序です。

  1. 解くべき課題と、その根拠を確認する

  2. 対象者の認識・判断・行動に必要な作用を定める

  3. Paid、Earned、Shared、Ownedへ異なる役割を持たせる

  4. 媒体間で情報、反応、素材、データを引き渡す

  5. Output、Outcome、Impactを区別する

  6. 結果に応じて、拡張、継続、修正、統合、停止を判断する

「地域名は知られているが、具体的な訪問理由が想起されない」という課題なら、必要なのは単純な露出増ではありません。


Ownedで訪問の選択肢を具体化し、Earnedで第三者の信頼を補い、Sharedで具体的な体験と疑問を再流通させ、Paidで反応の確認されたテーマを広げます。そして、候補追加、検索、訪問意向等のOutcomeと、来訪者数、消費額、閑散期需要等のImpactを分けて確認します。


この水準まで設計して初めて、PESOは媒体分類ではなく、観光マーケティングの戦略を実行・評価する一部として機能します。


原資料・関連資料

※情報確認日:2026年7月17日。本記事はPESOの公式研修・認定・導入資料ではありません。制度、公式資料、サービス内容、権利条件等が改定された場合は、リンク先の最新情報をご確認ください。

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