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観光協会・自治体のSNS運用が伸び悩むとき、最初に見直すべきこと

  • 2025年5月6日
  • 読了時間: 8分

更新日:3月12日

観光協会や自治体のSNS運用が伸び悩むとき、最初に見直すべきなのは、投稿頻度や表現の工夫だけではありません。実際には、そもそも何を成果とするのか、SNSに何を担わせるのか、どのように評価し、誰がどう続けるのかが整理されないまま運用が始まっているケースが少なくありません。


SNSは有効な手段です。しかし、手段としてのSNSに過剰な期待を寄せると、本来先に整えるべき論点が見えなくなります。


株式会社Kerzeは、SNSを含む個別施策の代行会社ではなく、地域や組織の成果が継続的に生まれる構造そのものを設計し、実行体制まで伴走する会社です。本記事では、観光協会・自治体のSNS運用が伸び悩むときに、最初に見直すべき論点を整理します。

観光協会や自治体でSNS運用に取り組んでいるものの、思うように成果につながらない。そのような状況に心当たりがある場合、問題は「運用の頑張りが足りないこと」にあるとは限りません。


むしろ多いのは、運用以前の前提整理が不十分なまま、発信だけが先に始まっているケースです。結果として、更新は続いているのに、来訪、回遊、参加、滞在、購買、関係人口形成といった本来目指したい成果との接続が見えなくなります。

SNSの改善は必要です。ただし、その前に見直すべきことがあります。それを飛ばしたまま運用の技術論に入っても、改善は部分最適にとどまりやすく、継続的な成果にはつながりません。


SNSを続けているのに成果につながらない。よくある停滞のかたち

観光協会・自治体のSNS運用では、次のような停滞がよく起こります。

投稿は継続できている。フォロワーや閲覧数も一定程度は伸びている。それにもかかわらず、イベント参加者数、来訪、地域内回遊、滞在時間、購買といった地域成果とのつながりが見えない。


あるいは、担当者は日々の更新にかなりの時間を使っているものの、庁内や関係者に対して「この運用にどのような意味があるのか」を説明しきれない。結果として、次年度予算の議論や継続判断の場面で弱い。


また、委託先、庁内担当者、現場事業者の間で、SNSに期待している役割が揃っていないことも少なくありません。認知拡大を求める人もいれば、来訪増を期待する人もいる。イベント告知の手段と考えている人もいれば、地域ブランド形成の土台と見ている人もいる。こうした認識のずれがあるまま運用を続けると、誰も明確に失敗とは言えない一方で、誰も明確に成果とも言えない状態に陥ります。


この状態は、現場に熱意がないから起こるのではありません。多くの場合、そもそもの設計が曖昧なまま運用が始まっていることが原因です。


多くの現場で起きている誤診

SNS運用が伸び悩んだとき、現場で起こりやすいのは誤診です。

たとえば、投稿本数が足りないのではないかと考える。あるいは、デザインや動画の質が低いのではないかと考える。フォロワー数や再生数が伸びないことを、そのまま問題の核心だと捉えてしまう。場合によっては、委託先や担当者を替えれば解決するのではないか、という発想にもなります。


もちろん、表現や運用技術に改善余地があるケースはあります。しかし、それだけで解決するケースは限定的です。


なぜなら、投稿改善はあくまで「何を目指すのか」「SNSに何を担わせるのか」「どのように評価するのか」が定まっている場合に初めて意味を持つからです。そこが曖昧なままでは、改善しているつもりでも、到達点がないまま走り続けることになります。

SNS運用の停滞を、運用技術だけの問題として扱ってしまう。ここが最初の誤りです。


最初に見直すべきなのは、SNS運用ではなく運用の前提です

観光協会・自治体のSNS運用が伸び悩むとき、最初に見直すべきなのは、運用そのものではなく、その前提です。特に、次の四つは先に整理しておく必要があります。


1. 何を成果とするのか

まず明確にすべきなのは、何をもって成果とするかです。

観光誘客なのか。関係人口の形成なのか。イベント集客なのか。地域内消費の促進なのか。住民理解の醸成なのか。

ここが曖昧なままでは、どれだけ発信しても、最終的に何を評価すべきかが定まりません。成果の定義が曖昧な運用は、頑張るほど説明責任だけが重くなります。


2. SNSに何を担わせるのか

SNSは強力な手段ですが、万能ではありません。

地域の魅力を可視化すること。来訪のきっかけをつくること。イベント情報を届けること。地域外の人との接点を生むこと。こうした役割においては有効です。

一方で、現地導線、受け皿整備、予約導線、Webサイト設計、現場体験、事業者連携までをSNS単体で担うことはできません。

にもかかわらず、地域成果の多くをSNSに過剰に背負わせてしまうと、設計は早い段階で破綻します。SNSに何を担わせ、何を別の施策や現場設計で担うのか。この線引きが必要です。


3. どう評価するのか

SNS運用では、数字が見えるがゆえに、かえって評価が曖昧になることがあります。

閲覧数、保存数、プロフィール遷移、Web流入、問い合わせ、来訪、イベント参加、地域内回遊、購買。どこまでを観測し、どの指標を中間指標とし、どこから先を他施策や現場との接続で見るのか。この設計がないと、「数字はあるが意味がわからない」という状態になります。

フォロワー数だけで評価する。インプレッションだけで判断する。あるいは、逆に何も決めないまま運用する。このいずれも危うい。

評価の設計がなければ、改善も蓄積も起こりません。


4. 誰が、どう続けるのか

SNS運用は、単発施策ではなく継続運用です。したがって、担当者の力量や熱意だけに依存している状態は長続きしません。

担当者が異動したら止まる。委託先が変わったら方針が変わる。庁内理解がなく、運用意図が共有されていない。現場事業者との接続も弱い。

このような状態では、運用が継続しているように見えても、実際には資産が積み上がりません。必要なのは、役割分担、判断基準、改善サイクル、庁内外の連携方法まで含めた実行体制の設計です。



SNS運用の問題に見えているものが、実際には目的・役割・評価・体制の整理不足であることは少なくありません。Kerzeでは、現状整理、課題の優先順位仮説、支援可否の判断からご一緒しています。「まず何を見直すべきか」を整理したい段階から、ご相談いただけます。


Kerzeがまず行うのは、投稿改善ではなく現状整理です

私たちは、SNS運用に詳しい会社です。しかし、ご相談を受けたときに、最初から「では投稿方針を改善しましょう」と入るとは限りません。


先に行うのは、現状整理です。

何が目的なのか。どこにボトルネックがあるのか。何を優先的に検証すべきか。どの施策が不足しており、どの施策はまだ不要なのか。その整理がないまま施策を動かしても、再現性のある成果にはつながりにくいからです。


Kerzeの支援は、診断、仮説検証、伴走、内製化支援という流れで進みます。まず既存データとヒアリングをもとに課題仮説と優先アクションを整理し、その上で、必要な検証を設計し、会議体や指標設計、意思決定の進め方まで含めて伴走します。さらに、最終的には外部依存ではなく、現場で回る運用状態へとつなげることを重視しています。


つまり、私たちが扱うのは、単なる発信作業ではありません。何が課題で、どこから手をつけるべきかを見極め、必要に応じて実行と改善の土台まで整えることです。


このため、投稿代行のみ、短期的な数字のみ、課題整理を省いた作業受託のみ、といったご相談は、私たちの強みが最も発揮される領域ではありません。一方で、発信だけでなく、目的、優先順位、評価、実行体制まで含めて整理したい場合、Kerzeは大きく力を発揮できます。


実際に、どのような成果につながってきたか

私たちは、官民問わず、地域に根ざした事業や組織の支援に取り組んできました。その中でも、観光・地域文脈においては、SNSを単独の広報手段としてではなく、地域の成果につなげるための設計対象の一部として捉えてきました。


たとえば長崎県波佐見町では、公式Instagram運用を通じて年間閲覧者数140万人、県内初となるフォロワー1万人・2万人達成につながりました。また、一定の条件を置いた推計では、Instagram起点で地域経済に波及した金額も試算されています。


また、栃木県益子町公式アカウントの支援では、リニューアル初期において、戦略的な運用の考え方、仮説検証、リサーチの方法論を整理しました。その後、関係者の継続的な努力により、大きな成果へとつながっていきました。


ここで重要なのは、数字そのものを誇ることではありません。見落としてはならないのは、成果の前に、戦略の考え方、仮説検証の方法、評価の土台、運用判断の基準があったという点です。


SNS運用がうまくいくかどうかは、投稿技術だけでは決まりません。何を見て、どう考え、どう判断するか。その土台があるかどうかで、結果は大きく変わります。


このようなご相談が、Kerzeの支援に向いています

次のような状態にある場合、私たちはお力になれる可能性があります。

SNSを継続しているが、来訪や回遊、参加、購買などの地域成果とのつながりを説明しきれない。

何を目指すべきか、どの指標を追うべきかが曖昧である。委託、内製、庁内連携、事業者連携を含め、全体の役割分担を見直したい。

次年度に向けて、施策の優先順位や評価の考え方を整理したい。単なる投稿改善ではなく、発信の前提条件から見直したい。


一方で、投稿本数だけ増やしたい、短期的な数字だけを求めたい、課題整理や評価設計を行わずに作業受託だけを依頼したい、というご相談は、私たちの支援方針とは一致しにくい領域です。


まずは、現状整理からご相談ください

観光協会・自治体のSNS運用が伸び悩むとき、本当に見直すべきなのは、投稿そのものではなく、その前にある前提かもしれません。

何を成果とするのか。SNSに何を担わせるのか。どのように評価し、誰がどう続けるのか。

この整理ができるだけで、運用の意味は大きく変わります。改善の打ち手も、はるかに明確になります。

Kerzeでは、現状整理、課題の優先順位仮説、支援可否の判断からご一緒しています。発信の改善だけでなく、その前提条件から見直したい場合は、まずは一度ご相談ください。



何から手をつけるべきかがまだ明確でなくても問題ありません。現時点の課題を伺ったうえで、SNS運用の問題なのか、それ以前の設計の問題なのかを整理し、優先順位の仮説をご提示します。

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